光のもとでⅠ
この写真を持っていることに何か意味があるのかもしれない。
でも、桃華さんがこんな顔をする程度には躊躇するものなのだろう。
ほかの質問なら答えてもらえるだろうか……。
「ツカサはこの人と仲がいいの?」
従兄弟とは聞いているけれど、仲がいいのかは知らない。
写真を見ながら訊くと、蒼兄が教えてくれた。
「そうだな、すごく仲がいいと思うよ」
このふたりは私にとってどんな人たちだったのかな……。
わざわざ手帳に挟んで持ち歩くほどに大切な人たちだったのだろうか……。
「なんで……なんで忘れてしまったのはこのふたりだけだったんだろう」
「翠葉、焦っても仕方ないわ。あまり考え込むのはやめましょう。先生も仰ってたでしょう? 思い出せるときには思い出せるって」
ツカサは訊いたらなんでも答えると言ってくれたし、訊いたことにはその場でサクサクと話してくれた。
でも、蒼兄や唯兄、お母さん、桃華さんは逆な気がする。
それはどうしてなのかな……。
無くした記憶に見えない影を感じながら、アルバムをめくった。
でも、桃華さんがこんな顔をする程度には躊躇するものなのだろう。
ほかの質問なら答えてもらえるだろうか……。
「ツカサはこの人と仲がいいの?」
従兄弟とは聞いているけれど、仲がいいのかは知らない。
写真を見ながら訊くと、蒼兄が教えてくれた。
「そうだな、すごく仲がいいと思うよ」
このふたりは私にとってどんな人たちだったのかな……。
わざわざ手帳に挟んで持ち歩くほどに大切な人たちだったのだろうか……。
「なんで……なんで忘れてしまったのはこのふたりだけだったんだろう」
「翠葉、焦っても仕方ないわ。あまり考え込むのはやめましょう。先生も仰ってたでしょう? 思い出せるときには思い出せるって」
ツカサは訊いたらなんでも答えると言ってくれたし、訊いたことにはその場でサクサクと話してくれた。
でも、蒼兄や唯兄、お母さん、桃華さんは逆な気がする。
それはどうしてなのかな……。
無くした記憶に見えない影を感じながら、アルバムをめくった。