光のもとでⅠ
 お昼ご飯を食べ終わると、午前中に一度も休まなかったこともあり、ひどい倦怠感に襲われた。
「休めばいいわ」
「はい……」
 少し熱っぽい気がして、額に手をやる。
「……そういえば、昨日ツカサが――」
 ふと思い出して携帯を手に取る。と、ディスプレイには私のバイタルが表示されていた。
「三十七度四分……本当にすごいアイテム」
 こんなのどうやったら作れるのかな……。
 思いながら五分袖をめくってバングルを見る。
 そこには相変わらずきれいなバングルがはまっていて、まるでこの腕にはまっているのが当たり前みたいな顔をしていた。
「……こんなすてきなものを頂いたのに――」
 その人の記憶も頂いたことすら覚えていないなんて……。
「私、いったいどんな顔をして会ったらいんだろう」
 なんだかひどく申し訳ない気がしてきた。
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