光のもとでⅠ
「お母さん、ありがとう。宮川さんを呼んでくれたのも、今日一日いてくれたのも」
「……翠葉?」
「ん?」
「自分の娘なんだから、当たり前なのよ」
 お母さんは少し寂しそうに笑った。
「あのね、そろそろ藤原さんからコールが入ってお風呂だと思うの」
「え?」
「かわいくしてもらったから、ずっとこの髪型でいたいけど、今日はお風呂の日だからそろそろお風呂なの。お母さんも今日は朝が早かったから疲れているでしょう? 今日はもう帰って?」
「……大丈夫よ?」
 あまり大丈夫には見えないんだよ。
 私ほどではないにせよ、それでも痩せたな、と思うお母さんにはここにずっといてほしくはない。
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