光のもとでⅠ
「……何、が?」
「……翠の、"大丈夫"ほど当てにならないものはない」
 その言葉には馴染みがありすぎる。
「……それ、蒼兄にもお母さんにもお父さんにも言われる」
「それだけ当てにならないってことだろ?」
 グサリ、とくる言葉を返された。
 統計上ではそういうことになる。
 つまり、私には切り返す言葉など持ち合わせてないわけで……。
 どうしようかな、と視線を宙に彷徨わせていると、ツカサが口を開いた。
「さすがに明日からは来れないから、今日は会っておきたかった」
「……ありがとう」
「五日後は閉会式が終わったら真っ直ぐ帰ってくる。一度家に帰ってから夜には来るから」
「えっ!? いいよ、だって疲れてると思うしっ」
「でも、結果報告はしたいから」
「それなら電話でも……」
 と、そこまで言って後悔した。
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