光のもとでⅠ
「あ、十分……」
リダイヤルからツカサの番号を呼び出し、通話ボタンを押す。
リダイヤルの上位にツカサの番号があるということは、もしかしたら頻繁に電話していたのかもしれない。
『翠?』
「うん、電話したよ」
『……十、数えてくれない?』
「え……?」
『数、一から十まで数えてくれない?』
それって……。
私の携帯に入っている録音データと同じこと……?
『翠は録音していたのに俺は録音してない。……ずるいだろ?』
ずるい、のかな?
よくわからない。
だって、録音した理由もそのときの状況もわからないのだから。
でも、これが"お願い"なのだと理解できた。
リダイヤルからツカサの番号を呼び出し、通話ボタンを押す。
リダイヤルの上位にツカサの番号があるということは、もしかしたら頻繁に電話していたのかもしれない。
『翠?』
「うん、電話したよ」
『……十、数えてくれない?』
「え……?」
『数、一から十まで数えてくれない?』
それって……。
私の携帯に入っている録音データと同じこと……?
『翠は録音していたのに俺は録音してない。……ずるいだろ?』
ずるい、のかな?
よくわからない。
だって、録音した理由もそのときの状況もわからないのだから。
でも、これが"お願い"なのだと理解できた。