光のもとでⅠ
「……君は変に物分りが良くて、時々話してるこっちが困るな」
「え……?」
「……ちょっとやるせなくなるときがあるよ。時には泣き叫んだり、つらいって零していいんだぞ? 病院はさ、我慢する場所じゃない。そりゃ、つらい治療を我慢しなくちゃいけないことはある。でも、翠葉ちゃんが泣き喚いても誰も責められはしない」
それはそうかもしれない。でも、少し違う。
「私はいい子でいるために我慢してるわけじゃないです。泣き叫んだところで体力を消費するだけだから、泣いても叫んでも状況が変わらないのなら体力温存……。耐えているほうがカロリー使わないで済むでしょう?」
「……思考回路がちょっと普通じゃないな。それで心がズタズタになるようじゃ意味がないんだよ」
言うと、昇さんの手が頭に乗った。
「え……?」
「……ちょっとやるせなくなるときがあるよ。時には泣き叫んだり、つらいって零していいんだぞ? 病院はさ、我慢する場所じゃない。そりゃ、つらい治療を我慢しなくちゃいけないことはある。でも、翠葉ちゃんが泣き喚いても誰も責められはしない」
それはそうかもしれない。でも、少し違う。
「私はいい子でいるために我慢してるわけじゃないです。泣き叫んだところで体力を消費するだけだから、泣いても叫んでも状況が変わらないのなら体力温存……。耐えているほうがカロリー使わないで済むでしょう?」
「……思考回路がちょっと普通じゃないな。それで心がズタズタになるようじゃ意味がないんだよ」
言うと、昇さんの手が頭に乗った。