光のもとでⅠ
「翠葉ちゃん、運命って信じる?」
「え……?」
「私はね、あったらすてきだなって思うの」
栞さんは屈託なく笑った。
「もし、私が昇の記憶を無くしたとして――それでも、私はまた昇と出逢って恋をして結婚したいな」
もし、記憶を無くしたとしても――?
「だから、それを信じてみたらどう? 記憶を無くしても、好きになった人がこのふたりのどちらかならば、また好きになるって」
また、同じ人を好きになる……?
思いも寄らない言葉に心臓がぎゅ、となった。
「ほらほら、シャーベットが溶けちゃうわ」
周りから少し溶け出して食べやすくなったシャーベットをスプーンに掬い、口へ入れる。と、口の中でシュワ、と一瞬にして溶けては果肉が残る。
「え……?」
「私はね、あったらすてきだなって思うの」
栞さんは屈託なく笑った。
「もし、私が昇の記憶を無くしたとして――それでも、私はまた昇と出逢って恋をして結婚したいな」
もし、記憶を無くしたとしても――?
「だから、それを信じてみたらどう? 記憶を無くしても、好きになった人がこのふたりのどちらかならば、また好きになるって」
また、同じ人を好きになる……?
思いも寄らない言葉に心臓がぎゅ、となった。
「ほらほら、シャーベットが溶けちゃうわ」
周りから少し溶け出して食べやすくなったシャーベットをスプーンに掬い、口へ入れる。と、口の中でシュワ、と一瞬にして溶けては果肉が残る。