光のもとでⅠ
翌朝、基礎体温計の音で目を覚ますと昇さんが左手を握ったままベッドに突っ伏して寝ていた。
あのままずっとついていてくれたんだ……。
そこに藤原さんが入ってきた。
「おはよう」
「おはようございます」
少し小さな声で答えて基礎体温を計り始める。
藤原さんは容赦なく昇さんに声をかけた。
「ほらほら、こんなところで寝るくらいなら仮眠室にいきなさい」
「お~……朝か、寝なくちゃな」
昇さんはどこか頭が回っていないような感じ。
「痛みはどうだ?」
昇さんに訊かれ、口に計測器をくわえたままだった私は、"少し"の意味を表すために、右手の人差し指を親指を使って"このくらい"と表現した。
「そうか。相馬が到着する前には戻るから」
と、昇さんは壁に激突しながら病室を出ていった。
あのままずっとついていてくれたんだ……。
そこに藤原さんが入ってきた。
「おはよう」
「おはようございます」
少し小さな声で答えて基礎体温を計り始める。
藤原さんは容赦なく昇さんに声をかけた。
「ほらほら、こんなところで寝るくらいなら仮眠室にいきなさい」
「お~……朝か、寝なくちゃな」
昇さんはどこか頭が回っていないような感じ。
「痛みはどうだ?」
昇さんに訊かれ、口に計測器をくわえたままだった私は、"少し"の意味を表すために、右手の人差し指を親指を使って"このくらい"と表現した。
「そうか。相馬が到着する前には戻るから」
と、昇さんは壁に激突しながら病室を出ていった。