光のもとでⅠ
「翠葉ちゃん、この人おっかねーんだぜー? 養子とはいえ、年配の医師陣も一目置いているくらいだ」
「……でも、藤原さんは病院に籍はあるけど普段は違う仕事してるって……」
昇さんなら教えてくれるかな、と思った。
けれども、昇さんが口を滑らせることはなく、
「ってことは、翠葉ちゃんはまだ聞いてないんだな?」
「……はい。どなたかの専属医師であることしか聞いてません」
「じゃ、それは俺から言うべきことじゃない」
昇さんはごまかすように笑ってから、「飯食ってくるー」と病室を出ていってしまった。
「そんなに私が誰の専属なのか気になる?」
「……気になります。だって、藤原さんが私についてくれているのはその方のお口添えがあってのことなのでしょう? それなら、お礼が言いたいです……」
「きっといつか会えるわ」
私はそれを待っていればいいのかな……?
思いながら、少し前の話題に意識を戻す。
「……でも、藤原さんは病院に籍はあるけど普段は違う仕事してるって……」
昇さんなら教えてくれるかな、と思った。
けれども、昇さんが口を滑らせることはなく、
「ってことは、翠葉ちゃんはまだ聞いてないんだな?」
「……はい。どなたかの専属医師であることしか聞いてません」
「じゃ、それは俺から言うべきことじゃない」
昇さんはごまかすように笑ってから、「飯食ってくるー」と病室を出ていってしまった。
「そんなに私が誰の専属なのか気になる?」
「……気になります。だって、藤原さんが私についてくれているのはその方のお口添えがあってのことなのでしょう? それなら、お礼が言いたいです……」
「きっといつか会えるわ」
私はそれを待っていればいいのかな……?
思いながら、少し前の話題に意識を戻す。