光のもとでⅠ
「格好いい、か。たぶん御園生さんは私のことを勘違いしているのよ」
「勘違い、ですか?」
「私、人を信じることができないの。ここまで誰のことも頼ってこなかったとは言わない。でも、自分でできるなら全部自分でどうにかしたい。そう考えてきた人間。だから、人よりも自立心は強かっただろうし、そういうのが現れてるのかもしれないわ」
「どうして……」
「これといった理由はないわね。……もしかしたら両親がどうしようもない人たちだったからかもしれないわ。両親に育てられた記憶はないし、私を引き取ってくれた異母姉妹とはいい関係を築いてきたと思ってる。でも、何かしら欠如してるんでしょうね。それが結婚しない理由かも」
「……え?」
「人に期待ができないし、人を信じることができないから結婚しない。早い話、パートナーが作れないの」
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