光のもとでⅠ
 とはいっても、さすがに仕事には手がつかず、さっき抱いた野望――布団にもぐりこんで眠ってしまった。
 疲れが溜まっていたこともあり、久しぶりにまとまった時間を熟睡したと思う。
 気づけば七時を回っていた。
「夜の薬を飲むのにまた食べなくちゃいけないのか」
 面倒だな……。
 そうは思いながらもレトルトのお粥に手を伸ばす自分は、いくらか生活改善ができていると思う。
 薬を飲んだ直後、インターホンが鳴った。
「誰だ?」
 湊ちゃんかな、と思って出ると、そこには司が立っていた。
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