光のもとでⅠ
「冷徹になれ……」
そう、自分に言い聞かせる。
彼女に甘い自分を追い出すんだ。
今の彼女には冷たいくらいの自分でちょうどいい。
そこまで考えをまとめてから目を開ける。
今は確かに夜だが、目に入る何もかもがグレーがかって見えるのは、夜だから、というわけではないのだろう。
何かフィルターがかかっているような気がする。
病院へ着き、裏口近くに車を停めた。
警備員室の人間には軽く会釈をされる。
九階まで上がり、彼女のいる部屋へ向かおうと思った。けれども何かが気になり、病室がある方とは反対に目を向けると、廊下の突き当たりに彼女がいるのが確認できた。
ソファに座った彼女はピクリとも動かない。
そう、自分に言い聞かせる。
彼女に甘い自分を追い出すんだ。
今の彼女には冷たいくらいの自分でちょうどいい。
そこまで考えをまとめてから目を開ける。
今は確かに夜だが、目に入る何もかもがグレーがかって見えるのは、夜だから、というわけではないのだろう。
何かフィルターがかかっているような気がする。
病院へ着き、裏口近くに車を停めた。
警備員室の人間には軽く会釈をされる。
九階まで上がり、彼女のいる部屋へ向かおうと思った。けれども何かが気になり、病室がある方とは反対に目を向けると、廊下の突き当たりに彼女がいるのが確認できた。
ソファに座った彼女はピクリとも動かない。