光のもとでⅠ
「司、もう一度言う。翠葉ちゃんの記憶から、秋斗と司の記憶だけがなくなった」
「司……悪い――」
少し離れた場所から秋兄の声がした。
「こんなことになるとは」
と。
ふざけるなっっっ。
「司、秋斗は本意じゃなかったんだ」
意味がわからない。
静さんが口にした言葉の意味がわからない。
「秋斗は彼女を襲うつもりもなければ、彼女を許さないつもりもなかったんだ」
何を言って――。
秋兄は確かに昨日の電話で翠に「許さない」と言った。
それは俺の目の前で起こったことだ。
けれども、一瞬胸を掠めた疑問がある。
「司……悪い――」
少し離れた場所から秋兄の声がした。
「こんなことになるとは」
と。
ふざけるなっっっ。
「司、秋斗は本意じゃなかったんだ」
意味がわからない。
静さんが口にした言葉の意味がわからない。
「秋斗は彼女を襲うつもりもなければ、彼女を許さないつもりもなかったんだ」
何を言って――。
秋兄は確かに昨日の電話で翠に「許さない」と言った。
それは俺の目の前で起こったことだ。
けれども、一瞬胸を掠めた疑問がある。