光のもとでⅠ
今日も暑いことは暑いが、湿度が低いようでカラッとしている。
しばらくここにいれば髪も乾くだろう。
「なぁ、司」
ケンに声をかけられ部室内に目をやる。
「お姫さん大丈夫なの?」
ケンが何を知っているというのか……。
「美乃里が心配してた。どうやら理美から聞いたみたいでさ、テスト明けからずっと休んでて終業式も来なかったって。……おまえが昼の休憩に外出するのって病院じゃねぇの?」
笹野妹経由の情報か――。
「大丈夫とか大丈夫じゃないとか、俺が言えることじゃない」
「……冷てぇなぁ。あのお姫さんって司の意中の子だろ?」
どいつもこいつも……気づかなくていいやつが気づいて、なんで翠だけが気づかない?
しばらくここにいれば髪も乾くだろう。
「なぁ、司」
ケンに声をかけられ部室内に目をやる。
「お姫さん大丈夫なの?」
ケンが何を知っているというのか……。
「美乃里が心配してた。どうやら理美から聞いたみたいでさ、テスト明けからずっと休んでて終業式も来なかったって。……おまえが昼の休憩に外出するのって病院じゃねぇの?」
笹野妹経由の情報か――。
「大丈夫とか大丈夫じゃないとか、俺が言えることじゃない」
「……冷てぇなぁ。あのお姫さんって司の意中の子だろ?」
どいつもこいつも……気づかなくていいやつが気づいて、なんで翠だけが気づかない?