光のもとでⅠ

26~28 Side Tsukasa 02話

 ベッドへ戻ると、翠は俺を見てから布団に視線を落とす、といった動作を数回繰り返した。
「あの、明後日からはインターハイなのでしょう?」
「そう」
「すごく疲れていたみたいだし、来てくれなくても良かったのに……」
 確かに、日参する必要はないと思う。
「あっ、あのねっ!? 来てほしくないとかそういうことじゃなくて、電話もしようと思ったし、あっ、そう電話もあるしねっ?」
 思わずため息が出る。
 それは自分自身の行動と翠の言動に対して。
 床に落とした視線のみ翠へ向け、
「信じられない……」
 これだけで十分だろう。
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