光のもとでⅠ
 日参している自分にしても、電話で話をすれば絶対に「大丈夫」と返す翠にしても。
 なのに翠は「何、が?」と訊いてくる。
「……翠の、"大丈夫"ほど当てにならないものはない」
「……それ、蒼兄にもお母さんにもお父さんにも言われる」
 翠は肩を落としたけれど、
「それだけ当てにならないってことだろ?」
 つまりはそういうことだと思う。
 図星だったのか、翠の視線が定まらなくなる。
「さすがに明日からは来られないから、今日は会っておきたかった」
 あぁ、そうか……。
 俺は翠の体調を気にして日参してるだけじゃないんだな。
 ただ、会いたいだけなんだ……。
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