光のもとでⅠ
「俺のほうは部の後輩」
 と、苦笑しながら通話に応じた。
 俺はロビーの片隅まで移動する。
 ロビーには携帯を手に通話している人間が何人かいた。
 すぐに着信履歴を呼び出しかけ直す。
 何かあったんだろうか。
 そんな不安を抱きながらかけると、一コール目で「はいっ」と応答があった。
「悪い、今なら大丈夫」
『ごめんねっ? 誰かと一緒だった?』
 話しをしていたことにはしていたけれど、続けたいわけでもなかった。
「いや、そういうわけじゃないから」
 少しの沈黙があった。
 何かを言いたくていえないのか……?
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