光のもとでⅠ
32 Side Tsukasa 02話
光の消えた携帯を握りなおし、朝陽の番号を呼び出す。
一瞬、誰でもいいと思ったけど、話す相手を選ぶ話で――。
数少ないアドレスを眺める。と、ひとつの名前に目が留まった。
――簾条桃華。
正直、電話をかけたい相手でも相談したい相手でもない。
でも、かけられる人間は限られている。
ため息をひとつついて通話ボタンを押すと、三コール目で応答があった。
『何よ……』
初っ端からケンカ腰……。
ま、挨拶のようなものだと思えばいい。
一瞬、誰でもいいと思ったけど、話す相手を選ぶ話で――。
数少ないアドレスを眺める。と、ひとつの名前に目が留まった。
――簾条桃華。
正直、電話をかけたい相手でも相談したい相手でもない。
でも、かけられる人間は限られている。
ため息をひとつついて通話ボタンを押すと、三コール目で応答があった。
『何よ……』
初っ端からケンカ腰……。
ま、挨拶のようなものだと思えばいい。