光のもとでⅠ
「相変わらず美人は手厳しいなぁ」
「あら、美人が誰でも手厳しいなんて勘違いも甚だしいわよ。御園生さんは将来有望な美少女だけど棘の"ト"の字もないわ」
突然、自分に話を振られてびっくりする。
「じゃぁ、何か? 現在、棘の"ト"の字を育成中か?」
「失礼ね。相馬が来たなら私はもとの業務に戻るわ」
「えっ!?」
もとの業務って、ここからはいなくなってしまうということ?
入院してからずっとついていてくれた藤原さんがいなくなってしまうのはかなり不安だ。
「御園生さん、大丈夫よ。私は持ち場に戻るけど、代わりに栞ちゃんがここへ来るから」
「そうなのかっ!?」
私が訊くより先に昇さんが反応した。
「俺、何も聞いてないけど?」
「神崎医師が知ってたら私が驚くところよ。つい五分ほど前に電話でスカウトしたところだから」
藤原さんは飄々と答え、トレイに乗っている器の蓋を開けていく。
「あら、美人が誰でも手厳しいなんて勘違いも甚だしいわよ。御園生さんは将来有望な美少女だけど棘の"ト"の字もないわ」
突然、自分に話を振られてびっくりする。
「じゃぁ、何か? 現在、棘の"ト"の字を育成中か?」
「失礼ね。相馬が来たなら私はもとの業務に戻るわ」
「えっ!?」
もとの業務って、ここからはいなくなってしまうということ?
入院してからずっとついていてくれた藤原さんがいなくなってしまうのはかなり不安だ。
「御園生さん、大丈夫よ。私は持ち場に戻るけど、代わりに栞ちゃんがここへ来るから」
「そうなのかっ!?」
私が訊くより先に昇さんが反応した。
「俺、何も聞いてないけど?」
「神崎医師が知ってたら私が驚くところよ。つい五分ほど前に電話でスカウトしたところだから」
藤原さんは飄々と答え、トレイに乗っている器の蓋を開けていく。