光のもとでⅠ
 どのくらい経った頃か、痛みで目が覚めた。
 薄っすらと目を開けると、視界に映ったのは人の膝とお腹……。
「……唯兄?」
 体型から唯兄と判断し声を発すると、
「おはよ」
「……ひとり?」
「いんや、今日はあんちゃんと碧さんも一緒。ふたりは今新しい先生と話してる」
「唯兄は……?」
「俺? 俺は一緒に挨拶して早々に離脱。だって、あのセンセ怖そうなんだもん」
 身体は痛いのに、笑みがもれる。
「私も、私も怖いって思った」
「なんかさ、蛇に睨まれた気分になる」
 唯兄が真面目に答えるから余計におかしかった。
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