光のもとでⅠ
03
相馬先生が病室に入ってくるだけで私は緊張してしまう。
「嬢ちゃん、そんな固まんなや」
お母さんや蒼兄を前にしても、相馬先生の口調が変わることはなかった。
「今、先生にどんな治療をするのか説明を受けたの」
お母さんの言葉を聞くと、相馬先生が一歩私に近づいた。
「では、記念すべき第一回目の施術とまいりましょうか?」
相馬先生は自ら押してきたカートを振り返り、鍼らしきものを手に取った。
初めて見る器具にだって緊張は助長される。
「麻酔のブロックよりも全然痛かねーよ」
そうは言うけれど、一度感じてしまった恐怖はそうそう拭えない。
「仕方ねぇなぁ……。今日はカイロのみにしてやる」
と、先生はカートを少し下げた。
「嬢ちゃん、そんな固まんなや」
お母さんや蒼兄を前にしても、相馬先生の口調が変わることはなかった。
「今、先生にどんな治療をするのか説明を受けたの」
お母さんの言葉を聞くと、相馬先生が一歩私に近づいた。
「では、記念すべき第一回目の施術とまいりましょうか?」
相馬先生は自ら押してきたカートを振り返り、鍼らしきものを手に取った。
初めて見る器具にだって緊張は助長される。
「麻酔のブロックよりも全然痛かねーよ」
そうは言うけれど、一度感じてしまった恐怖はそうそう拭えない。
「仕方ねぇなぁ……。今日はカイロのみにしてやる」
と、先生はカートを少し下げた。