光のもとでⅠ
 蒼兄も目を見開いた状態で寄ってきた。
「本当なのよ?」
「リィが嘘つくなんて思っちゃいないよ」
「良かったわね……」
 それまでは緊張の面持ちだったお母さんの表情が緩む。
 蒼兄は私の背骨を触り、
「何がどう違うんだろうな?」
 と、心底不思議そうな顔をしている。
 そのあとは家族で談笑。
 なんてことのない話をして笑って、そんな時間が好き。
「そういえばね、今日は唯兄が蔵元さんと藤宮秋斗さんの写真と動画を見せてくれたんだよ」
「え? ……秋斗先輩を見たのか?」
 蒼兄の表情がどうしてか曇る。
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