光のもとでⅠ
点滴スタンドをカラコロと音を立てて病室を出ると、ナースセンターに相馬先生がいた。
「よう、嬢ちゃん。どこへ行くんだ?」
相馬先生の座っているデスクには山のような資料があった。
じっと見て、それが資料ではないことに気づく。
「それ……」
「あぁ、嬢ちゃんのカルテと検査結果の山だ」
なんてことないふうに言うけれど、恐ろしく膨大な量だ。
傍目に見て、ちょっと目を通す、という分量ではない。
それは、私がほかの病院をたらいまわしにされたときのレントゲンコピーなども含むからだろう。
入院中はずっと心電図をとっている状態だったし……。
「先生はおうちに帰らないんですか?」
「まだ探してねぇんだわ」
えっ!?
「面白れぇな、全部顔に出やがる」
先生はくつくつと笑った。
「よう、嬢ちゃん。どこへ行くんだ?」
相馬先生の座っているデスクには山のような資料があった。
じっと見て、それが資料ではないことに気づく。
「それ……」
「あぁ、嬢ちゃんのカルテと検査結果の山だ」
なんてことないふうに言うけれど、恐ろしく膨大な量だ。
傍目に見て、ちょっと目を通す、という分量ではない。
それは、私がほかの病院をたらいまわしにされたときのレントゲンコピーなども含むからだろう。
入院中はずっと心電図をとっている状態だったし……。
「先生はおうちに帰らないんですか?」
「まだ探してねぇんだわ」
えっ!?
「面白れぇな、全部顔に出やがる」
先生はくつくつと笑った。