光のもとでⅠ
「疲れてるのかなって思ったから……」
 反論を口にすると、
「そしたら、嬢ちゃんの就寝前のヤクはどうなるんだ?」
 悪人面で凄まれた。
「……ごめんなさい」
「……気持ちはありがてぇが、あんまよくねぇぞ? ヤクはすぐに飲むのをやめていいものもあれば、徐々に減薬しなくちゃいけないものもある。急にやめるとその反動が怖えぇんだよ」
 先生に促され病室に戻ると、薬をテーブルに置かれた。
「これも徐々に減らしてぇなぁ……」
「減らせるんですかっ!?」
「俺様の腕しだいだな」
 先生はニヤリ、と笑みを深めた。
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