光のもとでⅠ
 栞さんが高カロリー輸液のルート交換をしているとき、意味深な視線を昇さんから投げられた。
 きっと湊先生と静さんのことだろう。
 私は「大丈夫」の意味をこめてゆっくりと頷いた。
 昇さんも頷くと、
「じゃ、俺も仕事しにいくかぁ……」
 その言葉に、外科に下りたのだな、と思った。

 ルート交換は三日に一度。
 敗血症にならないように、と消毒やルート交換はこまめに行われる。
 早く外せるといいな……。
「じゃ、私はナースセンターにいるわね」
 栞さんが部屋を出てからは、音楽を聴きながらぼーっとしていた。
 食後の薬を飲めが少しうつらうつらとする。
 そんな生活にも慣れてきてしまった。
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