光のもとでⅠ
コクコク、とテンポよく飲み一気飲みしたら新たに注がれる。
もう一度手帳に手を伸ばしたけど、今度は怒られなかった。
「手帳になんでも書いてあるのに、どうして今まで開こうと思わなかったんだろう……」
携帯だってメールのやり取りを見れば、どんな関係だったのかはわかったはずなのに。
「自分の字で書かれていたとして、記憶がないなら見てもわからないだろ」
「そういうものかな……」
「だから、第三者――そのことに関わった人間から話を聞くほうがリアルなんだと思うけど?」
「そっか……」
「秋兄の話を聞き終わってから、何か補足してほしいことがあったら言って」
「え?」
「……たぶん、秋兄の話を聞いても記憶が抜け落ちている部分があるとしたら、そこは俺が関わってるんだと思うから」
「うん……」
「聞きたくなければ聞かなくていい」
ツカサ、わからないよ……。
もう一度手帳に手を伸ばしたけど、今度は怒られなかった。
「手帳になんでも書いてあるのに、どうして今まで開こうと思わなかったんだろう……」
携帯だってメールのやり取りを見れば、どんな関係だったのかはわかったはずなのに。
「自分の字で書かれていたとして、記憶がないなら見てもわからないだろ」
「そういうものかな……」
「だから、第三者――そのことに関わった人間から話を聞くほうがリアルなんだと思うけど?」
「そっか……」
「秋兄の話を聞き終わってから、何か補足してほしいことがあったら言って」
「え?」
「……たぶん、秋兄の話を聞いても記憶が抜け落ちている部分があるとしたら、そこは俺が関わってるんだと思うから」
「うん……」
「聞きたくなければ聞かなくていい」
ツカサ、わからないよ……。