光のもとでⅠ
18
胃潰瘍で緊急入院って何……?
「胃潰瘍で緊急入院――それの意味するところは吐血だって、翠でもわかるだろ?」
ツカサの目が少し前と違った。
とても冷たい目だ。
「司っ」
秋斗さんは、その先を話そうとするツカサを制する。
ツカサはそんな秋斗さんを一瞥してから私に視線を戻した。
「翠だけが傷ついたわけじゃない。自業自得とはいえ、秋兄だって十分傷ついた。一晩で胃潰瘍が悪化するなんてことは別段珍しい話じゃない。……ま、秋兄の場合は普段の不摂生に問題があった感は否めないけど」
「翠葉ちゃん、気にしなくていい。胃潰瘍は俺の不摂生が原因だから」
でも――。
「……だったら、ツカサはこんな言い方はしないです」
ツカサから目が離せなかった。
怖いと思うのに、どうしても目が離せない。
「胃潰瘍で緊急入院――それの意味するところは吐血だって、翠でもわかるだろ?」
ツカサの目が少し前と違った。
とても冷たい目だ。
「司っ」
秋斗さんは、その先を話そうとするツカサを制する。
ツカサはそんな秋斗さんを一瞥してから私に視線を戻した。
「翠だけが傷ついたわけじゃない。自業自得とはいえ、秋兄だって十分傷ついた。一晩で胃潰瘍が悪化するなんてことは別段珍しい話じゃない。……ま、秋兄の場合は普段の不摂生に問題があった感は否めないけど」
「翠葉ちゃん、気にしなくていい。胃潰瘍は俺の不摂生が原因だから」
でも――。
「……だったら、ツカサはこんな言い方はしないです」
ツカサから目が離せなかった。
怖いと思うのに、どうしても目が離せない。