光のもとでⅠ
「秋兄、フェアじゃない。翠の言うとおり、ずるいだろ? なんのためにここへ来たんだよ」
ツカサが秋斗さんを睨みつけると同時、右手を乗せていただけの手が少し強く握られた。
私たち、ちゃんとつながってる……?
「秋斗、話すと決めたからここへ来たのだろう? 己が決めたことから逃げるような人間を私は知らない」
静さんの言葉は留めだったと思う。
まるで、そんな人間は一族にいない、とでも言うかのように……。
秋斗さんは一度私たちに背を向け、廊下の方を向いた。
後ろ姿でも深呼吸をしているのがわかる。
肺に酸素を入れている感じではなく、複式呼吸のほう。
私がつかんでいるだけだった手が、少し握り返された。
「ごめん……。そうだった、俺が話そうと思って、話さなくちゃいけないと思ってここに来たんだった。……俺が逃げてたら意味ないな」
そう言ってこちらを向き、スツールに掛け直す。
ツカサが秋斗さんを睨みつけると同時、右手を乗せていただけの手が少し強く握られた。
私たち、ちゃんとつながってる……?
「秋斗、話すと決めたからここへ来たのだろう? 己が決めたことから逃げるような人間を私は知らない」
静さんの言葉は留めだったと思う。
まるで、そんな人間は一族にいない、とでも言うかのように……。
秋斗さんは一度私たちに背を向け、廊下の方を向いた。
後ろ姿でも深呼吸をしているのがわかる。
肺に酸素を入れている感じではなく、複式呼吸のほう。
私がつかんでいるだけだった手が、少し握り返された。
「ごめん……。そうだった、俺が話そうと思って、話さなくちゃいけないと思ってここに来たんだった。……俺が逃げてたら意味ないな」
そう言ってこちらを向き、スツールに掛け直す。