光のもとでⅠ
 空気が重苦しくなってきたとき、
「はいはいはい、失礼するよ」
 ズカズカと病室に入ってきたのは相馬先生だった。
「おい、藤宮一族はちょっと外に出てろや」
「えっ……? 先生、何?」
 相馬先生に声をかけると、先生はしれっとした顔で「空気の入れ替え」と口にした。
 三人はすぐに席を立ち、病室から出ていった。
「この藤宮空気、どうにかしようぜ?」
 先生は窓を開ける。そして、外の熱気に、「うぉ、あちっ」と文句を言ってすぐに窓を閉めた。
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