光のもとでⅠ
「手ぇ出せや」
いつものように両手を出すと、
「今朝はそうでもなかったのにな。……ストレスの脈が強すぎる」
険しい目を向けられ、先生はすぐにナースコールを押した。
「栞姫、鍼の準備。そのままトレイを持ってきてくれればいい」
言うだけ言って私に向き直る。
「痛みは?」
「……少しだけ」
「これでどうだ?」
額に手を置かれただけ。
なのに、痛みが少し引いた気がした。
以前にも一度されたことがある。
「額に手を置いて楽になるのはストレスだ」と。
でも、そんなことを言われても……。
「おまえは無くした記憶を取り戻したいようだし、俺も知っておいたほうがいいと思う」
そこへ栞さんが入ってきた。
いつものように両手を出すと、
「今朝はそうでもなかったのにな。……ストレスの脈が強すぎる」
険しい目を向けられ、先生はすぐにナースコールを押した。
「栞姫、鍼の準備。そのままトレイを持ってきてくれればいい」
言うだけ言って私に向き直る。
「痛みは?」
「……少しだけ」
「これでどうだ?」
額に手を置かれただけ。
なのに、痛みが少し引いた気がした。
以前にも一度されたことがある。
「額に手を置いて楽になるのはストレスだ」と。
でも、そんなことを言われても……。
「おまえは無くした記憶を取り戻したいようだし、俺も知っておいたほうがいいと思う」
そこへ栞さんが入ってきた。