光のもとでⅠ
ツカサは背を向けたまま、その日のことを教えてくれた。
「二限が終わったあと、保健室に連れて行ったのは俺と海斗。そのときは大した話はしていない。ただ、ものが食べられているのか知りたかったから訊いたけど……」
あのときは確か、喉越しのいいものしか食べられていなかった気がする。
「そのとき、私はなんて答えたの?」
「……かろうじて」
「……そっか」
これは黙っておいたほうが良さそうだ。
「実際のところはどうだったわけ?」
……見逃してくれないなぁ。
「……スープとか、喉越しのいいものしか口にしてなかったと思います」
「……ふーん。全然かろうじてって域じゃないな。今度から翠の言葉は過大評価してるとみなそうか?」
ブツブツと嫌みを言いながらツカサは先を続けた。
「二限が終わったあと、保健室に連れて行ったのは俺と海斗。そのときは大した話はしていない。ただ、ものが食べられているのか知りたかったから訊いたけど……」
あのときは確か、喉越しのいいものしか食べられていなかった気がする。
「そのとき、私はなんて答えたの?」
「……かろうじて」
「……そっか」
これは黙っておいたほうが良さそうだ。
「実際のところはどうだったわけ?」
……見逃してくれないなぁ。
「……スープとか、喉越しのいいものしか口にしてなかったと思います」
「……ふーん。全然かろうじてって域じゃないな。今度から翠の言葉は過大評価してるとみなそうか?」
ブツブツと嫌みを言いながらツカサは先を続けた。