光のもとでⅠ
「翠葉ちゃんが入院したのは七月二十七日。……そもそも、そんな精神状態の君のテリトリーに俺が土足で上がったのが悪かった。そういうことなんだ……。俺はこの日、湊ちゃんに説得を頼まれて翠葉ちゃんに会いにいった」
私の手帳には期末考査と終業式、あとは単位の都合上登校しなくてはいけなかった十三日に丸が付いているのみ。
ほかは白紙――。
それもそのはず……。私はペンも持つことができなかったからだ。
二十七日に入院したとなると、私が気づいたのは翌日の二十八日。
その日が二十八日で水曜日だと教えてくれたのは藤原さんだっただろうか……。
「翠葉ちゃん、話すよ?」
「あ、ごめんなさい……」
「いいよ、頭の中にこれだけたくさんの情報が一気に流れ込むんだ。起きた事象と日付を照らし合わせるのも大変な作業だよね」
私の手帳には期末考査と終業式、あとは単位の都合上登校しなくてはいけなかった十三日に丸が付いているのみ。
ほかは白紙――。
それもそのはず……。私はペンも持つことができなかったからだ。
二十七日に入院したとなると、私が気づいたのは翌日の二十八日。
その日が二十八日で水曜日だと教えてくれたのは藤原さんだっただろうか……。
「翠葉ちゃん、話すよ?」
「あ、ごめんなさい……」
「いいよ、頭の中にこれだけたくさんの情報が一気に流れ込むんだ。起きた事象と日付を照らし合わせるのも大変な作業だよね」