光のもとでⅠ
「誇張表現はしていない。五分くらいしたら落ち着いて、すぐベッドに上がらせた。病室にカメラを設置する話をしたのはこのとき。秋兄が翠に変なことができないように監視――遠まわしに言っても翠には伝わらないと思ったから、ストレートに強姦されることがないように監視って、そう伝えたのは俺だ」
 強姦――。
「きっとそのあとね、私が病室へ来たのは。御園生さんは、司くんが静さんに連絡したと勘違いしていたから、私が前の晩に連絡をいれたことを話したわ。その直後よ……」
「翠が『消えたい』って口にした」
「そのあとは私たちの声は届いていなかったわね」
 藤原さんは目を伏せ、単調に言葉を続ける。
 ――「こんなこと望んでなかったのに。湊先生や秋斗さんたちものすごく仲が良くて、ツカサとだって仲が良かったのに、どうしてこんな。……もうやだ」。
 それはきっと私が口にした言葉たち。
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