光のもとでⅠ
――『ごめんねじゃなくてありがとう、って言いたかった。記憶をなくしてからずっと側にいてくれて、ありがとう』。
これが最後のメールになったらどうしよう……。
そう思いながら送った。
朝に送ってお昼にメールの受信確認に行って、怖かったけれど、もう一度電話して……。
返信もなく、電話に応じてくれることもなく、怖くなって電源を落とした。
そして、病室に戻ってきてすぐにサイドテーブルの引き出しにしまった。
「司はさ、普段怒鳴ったりしないだろ? その司が、あの日大声を出したんだ」
内容は教えてもらえなかった。
でも、どうやら私と静さんが十階へ行った直後のことらしい。
これが最後のメールになったらどうしよう……。
そう思いながら送った。
朝に送ってお昼にメールの受信確認に行って、怖かったけれど、もう一度電話して……。
返信もなく、電話に応じてくれることもなく、怖くなって電源を落とした。
そして、病室に戻ってきてすぐにサイドテーブルの引き出しにしまった。
「司はさ、普段怒鳴ったりしないだろ? その司が、あの日大声を出したんだ」
内容は教えてもらえなかった。
でも、どうやら私と静さんが十階へ行った直後のことらしい。