光のもとでⅠ
「楓の指導医のスケジュールを調整してもらってたんだが、ようやく調整が済んだ。それまでは俺で勘弁してな」
 その言葉にブンブンと顔を横に振る。
「昇さんの治療でとても楽になれたもの……。だから、あの治療を再開してもらえるのはすごく嬉しい」
「そうか……」
 昇さんは寂しそうに笑った。
 それがどうしてかわからず訊こうと思ったら、
「これは見たのか?」
 サイドテーブルに置かれた白い封筒を見せられた。
「あ……まだです」
「少し休んでから見ればいい」
「今すぐ見たい……」
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