光のもとでⅠ
「ハナちゃんも美人さんですよね?」
「俺、未だに吼えられんだよ。いつもおやつ持っていって機嫌とってるんだけどなぁ……」
 やれやれ、といった感じで話す。
「私、屋上で涼先生に真白さんとハナちゃんに会わせていただいたんですけど、吼えられなかったですよ?」
「マジで? ハナのやつめー……」
 本気で悔しそうにしているところを見ると、相当こっぴどく吼えられるのかもしれない。
「……また会いたいな」
「誰に?」
「え?」
 昇さんを見ると、ニヤニヤと笑っていた。
「真白さんとハナちゃんですけど……」
 今の話の流れでほかに誰がいるのだろう。
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