光のもとでⅠ
佐野くんは相変らず眠そうで、飛鳥ちゃんは相変らずハイテンション。
桃華さんもいつもと変わらず落ち着いている。
それらを見るだけでもほっとできる。
自分の居場所がここにあると思えるだけで安心できる。
三限を終えしばらくすると、後ろのドア付近に座るクラスメイトが騒ぎ出した。
何かと思って後ろのドアを見ると、司先輩が立っていた。
どこにいても立っているだけで人目を引く人っているんだな、なんて思っていると、
「海斗、翠、簾条。ちょっといいか」
このメンバーに声をかけたということは生徒会関連だろうか。
席を立とうとしたら海斗くんに体を支えられた。
眩暈というか、ぐらついたことにすら気づけないほどの状況に驚き廊下へ出る。
「翠、ここまでだ」
どうやら用件は生徒会のことではないらしい。
「俺もそう思うよ。血圧が七十切る前に保健室に連れていけって言われてる」
「翠葉、あなたの欠席日数なら私が管理するから。だから今は休むべきだと思うわ」
これが三竦みの状態、というものだろうか。
頭がぼーっとしていて、どこか別のことを考えてしまう。
こういうとき、廊下に生徒がいないっていいな……。
「うん、そうだね……。周りをびっくりさせる前に保健室に行くことにする」
どこか不自然な笑顔で答えていることには自分でもわかっていた。
「どっちにしろ、保健室にいったらすぐ点滴だ。このあとはもう授業には出られないだろうから、簾条は七限が終わったら翠の荷物を保健室に持っていって」
「了解」
桃華さんもいつもと変わらず落ち着いている。
それらを見るだけでもほっとできる。
自分の居場所がここにあると思えるだけで安心できる。
三限を終えしばらくすると、後ろのドア付近に座るクラスメイトが騒ぎ出した。
何かと思って後ろのドアを見ると、司先輩が立っていた。
どこにいても立っているだけで人目を引く人っているんだな、なんて思っていると、
「海斗、翠、簾条。ちょっといいか」
このメンバーに声をかけたということは生徒会関連だろうか。
席を立とうとしたら海斗くんに体を支えられた。
眩暈というか、ぐらついたことにすら気づけないほどの状況に驚き廊下へ出る。
「翠、ここまでだ」
どうやら用件は生徒会のことではないらしい。
「俺もそう思うよ。血圧が七十切る前に保健室に連れていけって言われてる」
「翠葉、あなたの欠席日数なら私が管理するから。だから今は休むべきだと思うわ」
これが三竦みの状態、というものだろうか。
頭がぼーっとしていて、どこか別のことを考えてしまう。
こういうとき、廊下に生徒がいないっていいな……。
「うん、そうだね……。周りをびっくりさせる前に保健室に行くことにする」
どこか不自然な笑顔で答えていることには自分でもわかっていた。
「どっちにしろ、保健室にいったらすぐ点滴だ。このあとはもう授業には出られないだろうから、簾条は七限が終わったら翠の荷物を保健室に持っていって」
「了解」