光のもとでⅠ
 不敵に笑って見せた相馬を睨みつけたとき、コンコン――とノックの音がした。
「失礼」
 入ってきたのは藤宮のナンバーツーこと静さんだった。
 っていうか、なんでこのタイミングでこの男が現れるんだかっ。
「おや、仕掛け人のお出ましだ」
 は? 仕掛け人? なんのことよ……。
 さっきからこの男はわけのわからないことばかり口にする。
 しばし考えている間に、
「相馬医師、湊は私の婚約者だ。十二月には入籍予定でもあるので、口説くのはやめてもらおうか?」
 静さんに肩を抱かれ引き寄せられた。
 ……ちょっと待って。
 思考停止一歩手前。
 静……今、なんて言った?
 それオフレコでしょう?
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