光のもとでⅠ
ふと、両脇に並ぶ露店に目をやると、細々と光るものが目に入る。
吸い寄せられるようにその店へ行くと、光る物体はとんぼ玉だった。
赤、瑠璃、黄色、とたくさんの色がところ狭しと木枠のトレイに置かれている。
無秩序に並ぶとんぼ玉の中、ひとつの色が目を引いた。
「へい、兄ちゃん! 一個五百円だよっ! 安いよっ!」
「じゃ、これ……」
淡いグリーンのとんぼ玉を手にし、財布から五百円玉を取り出し渡す。
袋に入れるような大きさでもものでもない。
「そのままでいいね?」
店主に言われて頷いた。
「それ、御園生にですか?」
「土産くらい、何かあってもいいだろ」
「その色、御園生が好きそうですよね」
吸い寄せられるようにその店へ行くと、光る物体はとんぼ玉だった。
赤、瑠璃、黄色、とたくさんの色がところ狭しと木枠のトレイに置かれている。
無秩序に並ぶとんぼ玉の中、ひとつの色が目を引いた。
「へい、兄ちゃん! 一個五百円だよっ! 安いよっ!」
「じゃ、これ……」
淡いグリーンのとんぼ玉を手にし、財布から五百円玉を取り出し渡す。
袋に入れるような大きさでもものでもない。
「そのままでいいね?」
店主に言われて頷いた。
「それ、御園生にですか?」
「土産くらい、何かあってもいいだろ」
「その色、御園生が好きそうですよね」