光のもとでⅠ
「司坊ちゃんまでっ!?」
 その言葉で秋兄がここにいる確証を得た。
「秋兄は別荘ですか?」
「え、えぇ……夕方にふらっといらっしゃいまして、掃除も何もしていなかったのですが、そのままでいいとおっしゃって……。以来こもりっきりです」
「……一応、合鍵をお借りできますか?」
「えぇえぇ、かまいませんよ」
 家の奥から鍵束を持ってくると、そのうちのひとつを渡された。
「何かございましたら内線でお呼びください。
 管理人に深々と頭を下げられ管理棟を離れた。
 そこから二百メートルほど歩いた場所にある建物に足を向ける。
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