光のもとでⅠ
「……言っておくけど、俺、人を殴ったの初めてだから。打ち所悪くても知らないよ」
「……口の中切った……」
「そんなの――秋兄がこんなことになってるのもっ、全部自業自得だろっっっ!?」
「……確かにな」
どこか鼻で笑うような言い方だった。
「姿消して人に心配かけて迷惑かけて、子どもみたいな真似するなっ」
何も答えない秋兄にビニール袋を押し付け、
「俺が戻ってくる前に食べてなかったら今度は蹴飛ばすよ」
言い残して支倉さんが待つ車へ戻った。
「いらしたようですね?」
男は満足そうな顔をしていた。
「静さんへの連絡をお願いできますか? それから――」
「これでしょうか?」
支倉の膝の上には救急箱が乗っていた。
「……口の中切った……」
「そんなの――秋兄がこんなことになってるのもっ、全部自業自得だろっっっ!?」
「……確かにな」
どこか鼻で笑うような言い方だった。
「姿消して人に心配かけて迷惑かけて、子どもみたいな真似するなっ」
何も答えない秋兄にビニール袋を押し付け、
「俺が戻ってくる前に食べてなかったら今度は蹴飛ばすよ」
言い残して支倉さんが待つ車へ戻った。
「いらしたようですね?」
男は満足そうな顔をしていた。
「静さんへの連絡をお願いできますか? それから――」
「これでしょうか?」
支倉の膝の上には救急箱が乗っていた。