光のもとでⅠ
「若槻はどうしてる……? ――そうか、正式に御園生になったか……。名前も変えたって……裏で使ってた名前をそのまま使うとはあいつらしい……。ま、そのほうがカモフラージュにはなっていいもかもな。何かご褒美あげなくちゃ。え? 金? まぁねぇ……給料でも上げるかなぁ……。でもさ、そんなに儲けてどうするの? 俺についてる間って金を使う時間がないだろ? ――ほぉ、そんなところまで人生計画を立てているわけね。ま、いいや。その件は帰ってから……。――うん、心配かけて悪かった」
最後まで「悪い」意外の謝罪の言葉がなかったことに、再度頭をはたく。
「謝罪は?」
にこりと笑みを浮かべると、
「ごめんなさい、すみません、申し訳ございませんでした。――え? いや、司が……いや、何でもない……」
バランスを崩してベッドに横たわった秋兄からじっと見られる。
最後まで「悪い」意外の謝罪の言葉がなかったことに、再度頭をはたく。
「謝罪は?」
にこりと笑みを浮かべると、
「ごめんなさい、すみません、申し訳ございませんでした。――え? いや、司が……いや、何でもない……」
バランスを崩してベッドに横たわった秋兄からじっと見られる。