光のもとでⅠ
「あ、また釣れた」
秋兄は嬉しそうに魚を手にしていた。
「昔はここで海斗とかとサバイバルゲームしたよな。川遊びもしたし、大きな岩からの飛び込みも。楽しかったな」
「……俺は誰に突き落とされたんだっけ?」
言いながら秋兄の背に寄りかかると、秋兄は嬉しそうに「俺だっけ?」と答えた。
「だってさ、ずっと水面見たまま動かないから飛び降りる手伝いをしてやったんだよ」
自分の背丈以上の水深と流れある川を見て、心構えをしてから飛ぼうと思っていた俺を、秋兄は予告なく突き落としたのだ。
あまりの驚きに、その日口をきかなかった記憶までばっちりと残っている。
海斗も同じことをやられ、そのあとは延々と泣いていた。
少なくとも、小さかった俺たちにはそれくらい勇気のいる遊びだったわけで……。
秋兄は嬉しそうに魚を手にしていた。
「昔はここで海斗とかとサバイバルゲームしたよな。川遊びもしたし、大きな岩からの飛び込みも。楽しかったな」
「……俺は誰に突き落とされたんだっけ?」
言いながら秋兄の背に寄りかかると、秋兄は嬉しそうに「俺だっけ?」と答えた。
「だってさ、ずっと水面見たまま動かないから飛び降りる手伝いをしてやったんだよ」
自分の背丈以上の水深と流れある川を見て、心構えをしてから飛ぼうと思っていた俺を、秋兄は予告なく突き落としたのだ。
あまりの驚きに、その日口をきかなかった記憶までばっちりと残っている。
海斗も同じことをやられ、そのあとは延々と泣いていた。
少なくとも、小さかった俺たちにはそれくらい勇気のいる遊びだったわけで……。