光のもとでⅠ

12 Side Akito 01話

 壮絶に格好悪いところをライバルに見られたうえ、九歳も年下の従弟に殴られた――。
 そんなこんなのここ数日。
 もしかして自分は厄年だろうか?
 そんなことを気にする性質ではないけれど、これは一度調べてお祓いに行ったほうがいいのかもしれない。
 迎えに来た車の中で、日に焼けた肌に消毒薬を塗り終わると、司は目を瞑り寝の体勢に入った。
 運転をしている支倉という男とは、迎えに来たときに少し言葉を交わした程度。
 ゼロ課の人間ならば無駄口は叩かないだろう。
 俺も、いずれはゼロ課の召集に人材をスカウトして回るのだろうか……。
 静さんがゼロ課を使ったというのは、俺にそういうことを考えろという思惑があるのか、それとも表沙汰にはしないための苦肉の策だったのか――。
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