光のもとでⅠ
「俺に任せると風邪をひいていたことばらすけど?」
「……ご自由に。それで翠の誤解が解けるなら別にかまわない」
「なら自分で言えよ」
「……風邪ひいたなんて格好悪くて言えるか。……自己管理ができてないって認めるようなものだろっ!?」
「意地っ張りの格好つけたがり」
「っ――」
 あれ、言い返してこない。
 珍しいと思いつつ、
「また熱でも上がったか?」
「上がってないっ」
 額に伸ばした手をきれいに払われた。
「ま、いいや。適当に説明しておく」
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