光のもとでⅠ
携帯が水没したとか、風邪をひいていたとか、そういうのは一切なしで、とりあえず謝りたいと思った。
そしたら、翠は急に身体を起こそうとする。
何を言おうとしたのかは予想がつく。
でも、今がどうとかそういうことではなく、急に起きるのは厳禁だったはずなんだけど。
「吐き気、ひどいんだろ? 無理して起きなくていい」
指先に届いた額を軽く押しただけで、翠はベッドにポスン、と倒れる。
身体に力が入らないほど具合が悪いのだろう。
俺のしたことが不満なのか、翠は少し顔を歪めた。
翠の表情は口で話す以上に雄弁に語る。
けど、俺は時にそれを読み違えたり、読めなかったりするんだ……。
全部わかったつもりでいると自分が痛い目を見る。
そんなのはもうたくさんだ。
そしたら、翠は急に身体を起こそうとする。
何を言おうとしたのかは予想がつく。
でも、今がどうとかそういうことではなく、急に起きるのは厳禁だったはずなんだけど。
「吐き気、ひどいんだろ? 無理して起きなくていい」
指先に届いた額を軽く押しただけで、翠はベッドにポスン、と倒れる。
身体に力が入らないほど具合が悪いのだろう。
俺のしたことが不満なのか、翠は少し顔を歪めた。
翠の表情は口で話す以上に雄弁に語る。
けど、俺は時にそれを読み違えたり、読めなかったりするんだ……。
全部わかったつもりでいると自分が痛い目を見る。
そんなのはもうたくさんだ。