光のもとでⅠ
35 Side Akito 01話
彼女にメールを送ったのは十日の夜だった。
もっと早くにメールを送りたいと思っていた。
でも、送れなかった――。
自分の気持ちを落ち着けるのに時間が必要だった。
八日、彼女が目の前で倒れるのを見て、心臓が止まるかと思った。
咄嗟に手を伸ばしたけれど、点滴の管は抜けてしまった。
彼女は――廊下に出ることも出来ず、目の前が見えているのかも怪しい状態で、必死に司に言葉を伝えようとしていた。
涙を流して叫ぶように。
あんな大声を出す彼女を初めて見た。
こんな状況ですら、俺は司に嫉妬した。
情けないけど、それが事実。
もっと早くにメールを送りたいと思っていた。
でも、送れなかった――。
自分の気持ちを落ち着けるのに時間が必要だった。
八日、彼女が目の前で倒れるのを見て、心臓が止まるかと思った。
咄嗟に手を伸ばしたけれど、点滴の管は抜けてしまった。
彼女は――廊下に出ることも出来ず、目の前が見えているのかも怪しい状態で、必死に司に言葉を伝えようとしていた。
涙を流して叫ぶように。
あんな大声を出す彼女を初めて見た。
こんな状況ですら、俺は司に嫉妬した。
情けないけど、それが事実。