光のもとでⅠ
「ここの中庭には保水性ブロックっていうブロックが使用されているんだ」
「保水性ブロック……?」
「そう、散水――打ち水をすることでコンクリートの熱を下げる風習は知っているだろ? あれの水を保水させる機能を持つブロック。要は透水しやすい素材を使ったブロックで、雨の日でも滑りにくいって特製がある。その下に灌水パイプを敷設することで、表面温度が最大十五度から二十度低下させることができる」
「ヒートアイランド現象の抜け道みたいね?」
「そうだな。実際にそういう用途で作られたものだよ」
蒼兄からこういう話を聞くのは初めてだった。
蒼兄の顔を見ていると、秋斗さんの声が右側から降ってきた。
「この病院は、屋上の緑化されていない場所には高反射塗装がされているんじゃなかったかな」
「保水性ブロック……?」
「そう、散水――打ち水をすることでコンクリートの熱を下げる風習は知っているだろ? あれの水を保水させる機能を持つブロック。要は透水しやすい素材を使ったブロックで、雨の日でも滑りにくいって特製がある。その下に灌水パイプを敷設することで、表面温度が最大十五度から二十度低下させることができる」
「ヒートアイランド現象の抜け道みたいね?」
「そうだな。実際にそういう用途で作られたものだよ」
蒼兄からこういう話を聞くのは初めてだった。
蒼兄の顔を見ていると、秋斗さんの声が右側から降ってきた。
「この病院は、屋上の緑化されていない場所には高反射塗装がされているんじゃなかったかな」