光のもとでⅠ
「国外の人間を呼ぶと、ホームパーティを開く必要があってね。そういうときにここを使っているんだ」
静さんのお仕事は国内外……。
頭の中にメモをしつつ、インテリアに意識を向ける。
ここもほかの部屋と変わることなく白い壁紙に白木のフローリングで、別途カバーやカーテンなどは淡いグリーン。
カーテンの裾にはゴージャス過ぎないギャザーが寄せられており、床にはレモンイエローよりも若干くすんだ色の毛足の長いラグ。
備え付けの家具は、パイン素材でできたベッドとドレッサー、デスク。それからクローゼットがひとつ。
部屋の広さ的には六畳ほどの正方形に近いお部屋。
蒼兄が使う予定の部屋はラベンダーカラーでまとめられていた。
そちらの部屋にはベッドとクローゼット以外のものが置かれておらず、後日パソコンデスクやラック、機材が運び込まれるという。
「静さん、何から何まで本当にありがとうございます。しばらくお世話になります」
蒼兄が頭を下げ、私もそれに習って、「ありがとうございます」と頭を下げた。
「その分、ふたりには体で対価を払ってもらうから気にするな」
……体で払う?
「翠葉ちゃんには写真提供を安価で請け負ってもらっているからね。これくらいはさせてもらってちょうどいいくらいだ。それに、蒼樹くんとも長い付き合いになりそうだな」
「あぁ……はい。お役に立てるようがんばります」
「……蒼兄?」
「……ちょっとね、静さんの頼まれごとを引き受けただけだよ。気にしなくていい」
「おや? 翠葉ちゃんには内緒なのかい?」
静さんの意味深な言葉に少し不安がよぎる。
「蒼兄……?」
「いや、そのうち話すから」
この場では頼まれごとの内容を教えてはもらえなかった。
静さんのお仕事は国内外……。
頭の中にメモをしつつ、インテリアに意識を向ける。
ここもほかの部屋と変わることなく白い壁紙に白木のフローリングで、別途カバーやカーテンなどは淡いグリーン。
カーテンの裾にはゴージャス過ぎないギャザーが寄せられており、床にはレモンイエローよりも若干くすんだ色の毛足の長いラグ。
備え付けの家具は、パイン素材でできたベッドとドレッサー、デスク。それからクローゼットがひとつ。
部屋の広さ的には六畳ほどの正方形に近いお部屋。
蒼兄が使う予定の部屋はラベンダーカラーでまとめられていた。
そちらの部屋にはベッドとクローゼット以外のものが置かれておらず、後日パソコンデスクやラック、機材が運び込まれるという。
「静さん、何から何まで本当にありがとうございます。しばらくお世話になります」
蒼兄が頭を下げ、私もそれに習って、「ありがとうございます」と頭を下げた。
「その分、ふたりには体で対価を払ってもらうから気にするな」
……体で払う?
「翠葉ちゃんには写真提供を安価で請け負ってもらっているからね。これくらいはさせてもらってちょうどいいくらいだ。それに、蒼樹くんとも長い付き合いになりそうだな」
「あぁ……はい。お役に立てるようがんばります」
「……蒼兄?」
「……ちょっとね、静さんの頼まれごとを引き受けただけだよ。気にしなくていい」
「おや? 翠葉ちゃんには内緒なのかい?」
静さんの意味深な言葉に少し不安がよぎる。
「蒼兄……?」
「いや、そのうち話すから」
この場では頼まれごとの内容を教えてはもらえなかった。