光のもとでⅠ
 飛鳥ちゃんに抱きつかれるのは嫌じゃない。でも、少し怖かった。
 痛みが完全にない状態ではない。
 正直、人に背中や肩を叩かれるのは身体に響いて痛いのだ。
 飛鳥ちゃんは私を見て、眉根をきゅ、と寄せて悲愴そうな顔をした。
 言葉にしなくても、みんながそういう顔をしているのには気づいていた。
「大丈夫?」「本当に平気?」。
 必要以上に声にしないのはみんなの優しさ。
 外見で様々なことを思われてしまうのは仕方のないことだ。
 ストールで腕を隠せても、手首に刺されていた点滴の痕までは隠せないし、鏡の前に立てば自分でもうんざりするほどやつれているのだから。
 百五十八センチで四十キロから四十三キロをキープしていた私は、今、少しサービスしてもらって三十八キロといったところ。
 とても健康的には見えないし、栞さんには「生理が止まらないといいけれど」と心配されるほどの数値。
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